母の日

 

 風薫る5月、花々が美しく咲きそろうこの季節に、米国のW.バージニア州ウェブスターのメソジスト教会で母の愛に感謝する「母の日」の行事が設けられてからすでに90年以上が経過しました。
 この教会にはM・ジャービスという、教会学校の教師として長い年月奉仕している婦人がおられました。ある日曜日、聖書の有名な十戒の中の第4戒「あなたの父母を敬いなさい」についてお話をして、「皆さんの中で、どなたかお母さんの偉大な愛に対して心から感謝を表わす方法を考え出して下さる人はいませんか。そういう人が出てくることを待っています」と結びました。ところが、間もなくジャービス夫人は亡くなり、教会で追悼会が行われることになりました。夫人の娘アンナは、お母さんから聞いた話を思い出し、たくさんのカーネーションを捧げてお母さんを偲んだというのです。このことが列席者に大きな感動を与え、やがて全米に広がるようになりました。そして1914年にアメリカ議会は5月の第二日曜日を「母の日」と定め、国旗を掲げてお母さんに謝意を表わすこととなったそうです。その後、やがて全世界で母の日を祝う行事が行われるようになったのです。
 お母さんの日頃の労苦、家族への愛の奉仕を思い、尊敬と感謝を表わしたいという思いは万国共通なのでしょう。しかし、勿論この日だけがお母さんに感謝を表わす日なのではありません。十戒が求めているのは、絶えず父母を愛し敬うことです。その関係、交わりを喜ぶことです。その常日頃の感謝、尊敬の思いを大切にしたいと思います。

大牟田教会では近年、5月第二日曜日を、お父さんお母さんを初め家族に対する感謝を込めて、ファミリーデー礼拝として守っています。

 

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